2023年能登半島珠洲地震

発生日 地震名 その他の地震名 最大震度 死者・行方不明者(人) 特記 時分 緯度(度) 経度(度) 深さ(km) 全・半壊戸数
5/5 2023年能登半島珠洲地震 6.5 6強 死者1人 14時42分 37.5 137.3 12

(1) 地震調査 2023/4/11 2023年3月の地震活動の評価
(2) TBS 2023/4/11 複数のデータが「流体」の関与を示唆 地震調査委員会が能登地方で続く地震活動について重点的に議論
(3) NHK 2023/4/12 石川 能登地方での地震「流体の移動が関与可能性」政府調査委
(4) 気象庁 2023/5/5 令和5年5月5日14時42分頃の石川県能登地方の地震について
地震の概要   検知時刻
  (最初に地震を検知した時刻)5月5日 14時42分
  発生時刻
  (地震が発生した時刻)5月5日 14時42分
  マグニチュード6.5(暫定値;速報値の6.3から更新)
  場所及び深さ 石川県能登地方 深さ12q(暫定値;速報値 深さ約 10kmから更新)
  発震機構 北西―南東方向に圧力軸を持つ逆断層型で、地殻内で発生した地震(速報)
  震度 【最大震度6強】石川県の珠洲市(すずし)で震度6強を観測したほか、東北地方から中国・四国地方にかけて震度5強〜1を観測

(5) 防災科学 2023/5/5 強震観測網(K-NET,K-net)
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コード 観測 緯度  経度   N-S E-W U-D(*) 三成分 計測
    点名                    合成  震度
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ISKH01 珠洲 37.527 137.284 571 494 702   729  5.9
ISK002 正院 37.447 137.288 561 465 377   676  6.1
ISKH03 内浦 37.346 137.244 535 486 365   561  5.5
ISK001 大谷 37.500 137.177 378 452 240   531  5.5
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(*)N-S E-W U-D とは 南北、東西、上下の最大加速度(ガル)

(6) ウエザー 2023/5/5 石川県能登地方でM6.5の地震 珠洲市で震度6強
 5月5日(金)14時42分頃、石川県で最大震度6強を観測する地震がありました。
 震源地:石川県能登地方
 マグニチュード:6.5
 震源の深さ:12km
 この地震により、日本の沿岸では若干の海面変動があるかもしれませんが、被害の心配はありません。

(7) 日テレ 2023/5/5 今回震度は一連のもので最大規模 石川県能登地方で地震、珠洲市で震度6強
 石川県能登地方では、2020年12月から地震活動が活発となり、去年6月には珠洲市で震度6弱の激しい揺れを観測しました。今回の震度6強の地震は一連の地震活動で最大規模となります。

(8) 毎日 2023/5/5 珠洲市ではしごから転落、1人心肺停止 石川・能登で震度6強
 原子力規制庁によると、北陸電力志賀(しか)原発(石川県志賀町)は1、2号機とも定期検査で運転停止中で、異常は確認されていない。

(9) 気象庁 2023/5/5 令和5年5月5日14時42分頃の石川県能登地方の地震について
(10) 北国新聞 2023/5/5 珠洲で震度6強 1人死亡、13人搬送
(11) 産経 2023/5/5 石川県で震度6強 「これまでで最大規模」平田直東大名誉教授に聞く
 この群発地震活動では、温泉水の分析から地下の何らかの流体の関与が原因として指摘されている。活動の領域が大きく4つに分かれていることや、そのそれぞれの領域の中で地震活動がより浅い場所に移動していることも判明しており、平田氏は「流体の関与を強く示唆するものだが、これで次にどのくらいの大きさの地震が起きるかということはわからない」と説明する。
 群発地震は、同規模の地震が長い期間にわたり継続するもので、本震の後にそれより規模の小さい余震が続いて減衰していくようなタイプの地震活動とは異なる。

(12) 東京 2023/5/5 大地震続く可能性あり 専門家、能登M6・5
 政府の地震調査委員会は4月、能登の地震について深さ20〜30キロにあった水が徐々に上がっていくのに伴い、震源も徐々に浅くなっているとの見解を公表。平田直委員長(東京大名誉教授)が「十分注意してほしい」としたばかりだ。

(13) khb 2023/5/5 近年は地震活動が活発に…専門家に聞く 石川で震度6強1人死亡
 地震が発生するところが大体、深さ15キロぐらいなんですけれどもそれより深い、深さ20キロとか25キロのこの辺りのところにはですね、比較的、水が多く含まれるような場所があるというふうに考えられている。その水、流体というのは主に水なんですけれども、その水が基本的に周りの岩石より軽いので、何かのきっかけがあると浅い方に上がってくると。
 その上がってきたものが今回、深さが10キロとか15キロのところに到達して地震を引き起こしていると考えられます。普段は断層は止まっている訳です。断層がずれ動くと地震になる訳なんですけど、その断層を動きやすくする働きがあるんですね。水というのは例えば潤滑油みたいな役割を果たしているので、断層がそれまでガチッと止まっていたところを水によって断層を動きやすくしてしまうことがある」

(14) 東京 2023/5/5 自宅倒壊「もう住めぬ」 鳥居も倒壊、昨年に続き
 市内の須受八幡宮では、石灯籠や鳥居が倒壊した。秦恭通宮司(71)は「昨年よりも強い揺れで、恐怖感があった」。昨年の地震でも同様の被害に遭ったといい「せっかく修理したのに」と肩を落とした。

(15) 毎日 2023/5/5 「大きな横揺れ、四つんばいに」にぎわう観光地に悲鳴 石川震度6強
 同市の見附島では22年の地震で土砂が崩落する被害があった。近くの飲食店「見附茶屋」の女性従業員は「地震の後、島の周囲に濃い茶色の砂ぼこりが舞っていた。去年より規模が大きかったように見えた。観光客も多くとても心配だ」と話した。島の近くに妻とサイクリングに訪れていた埼玉県飯能市の男性会社員(60)は「今まで経験したことがない大きな横揺れで、地面に四つんばいになった。津波が来る可能性もあったと思うと怖かった」と話した。

(16) NHK 2023/5/5 石川県珠洲市で震度6強の地震 専門家に聞く【QAで詳しく】
 Q4.活動活発化に「流体移動が関与」今回は
 Q.政府の地震調査委員会は、この地域での地震活動の活発化に「流体の移動が関与している可能性がある」とする評価をまとめている。今回の地震も、このメカニズムに関係していると考えられる?
 A.一連の地震活動は流体が影響していると考えられる。さらに詳しく見ると、一連の活動の中では、南の方から北の方に、深い方から浅い方に地震が移動してきているという事実がある。今回はいちばん浅いところで最大の地震が起きたと言えるのではないか

(17) NHK 2023/5/5 【随時更新】被害の状況 石川県で震度6強 珠洲1人死亡22人けが
 大阪 阿倍野区にある高層ビル「あべのハルカス」では、地震の揺れを感知したことによる安全確認のため、2基あるエレベーターがいずれも停止しました。大型連休中とあって60階にある展望台は多くの観光客でにぎわっていて、午後4時ごろにエレベーターが運転を再開するまで、1時間余りにわたって地上に降りられなくなったということです。
 ビルを管理・運営する「近鉄不動産」によりますと、エレベーターの中に閉じ込められたり、けがをしたりした人はいないということです。

 東京電力によりますとこの地震で震度4を観測した新潟県刈羽村と震度3を観測した柏崎市にある柏崎刈羽原子力発電所は運転停止中で、周辺の放射線量を測定するモニタリングポストの値は通常の変動範囲だということです。
 また現時点で外部への放射能の影響はないということです。

 関西電力によりますと、福井県高浜町にある高浜原子力発電所と、おおい町にある大飯原子力発電所、それに美浜町にある美浜原子力発電所では、地震による異常は確認されていないということです。
 また、それぞれの原発周辺の放射線量を測定するモニタリングポストの値にも変化はないということです。

(18) 毎日 2023/5/5 専門家「群発地震、年単位で続く可能性も」 石川・能登震度6強
 ただ、これまでの群発地震では大きいものでもM5クラスで、最大のものは、2022年6月に最大震度6弱を観測したM5・4だった。今回の地震はM6・5で、エネルギーは約40〜50倍にもなる。
 東京工業大の中島淳一教授(地震学)は「M6を超える大きな地震が起きたことは驚いている」と話す。
 なぜこれほど大きかったのか。中島さんは「地下でこれまでよりも大きな断層のすき間に水が入り込み、断層の破壊につながった可能性がある」と説明する。

(19) 読売 2023/5/5 珠洲で震度6強、長周期地震動の緊急地震速報を初めて配信…2番目に大きい階級3を観測
 今回の地震では、2月から運用が始まった「長周期地震動」の緊急地震速報が初めて配信された。長周期地震動は高層ビルを大きく揺らすゆっくりした揺れで、石川県能登地方では、4段階で2番目に揺れが大きい「階級3」が観測された。

(20) テレ朝 2023/5/5 「M7あり得る」なぜ珠洲市で地震続発?“流体地震”の研究者が解説
 2021年は、震度5弱の地震。そして、去年6月には、震度6弱と5強の地震が、立て続けに起きました。能登地方の地震活動は、ここ数年で活発化。それも、珠洲市に集中しています。大きな地震の震源の深さは、いずれも12〜14キロの範囲でした。
 今回の地震は、ここ数年に起きたものと、エネルギーそのものが違います。
 気象庁:「今回、マグニチュードが1.1(*)大きい。40〜50倍の大きさ。単純にエネルギーで比べた場合、40〜50倍」
(*)2022年6月のM5.4、最大震度6弱の地震との比較
 能登地方には活断層が多数あって、そもそも地震が起こりやすい場所です。2年半程前から地下に流体が上がってきました。なぜわかったというと、国土地理院が全国に1300カ所、独自でも4カ所、GPSを珠洲市に設置しています。このデータを見ますと、地面が7センチ隆起していたことがわかりました。それは、そこに流体が入って膨らんできて、隆起しているということがわかってきました。

(21) 共同 2023/5/6 石川・珠洲で震度6強、1人死亡 建物倒壊も、一連の地震で最大
(22) 毎日 2023/5/6 地震、地震、また地震 眠れぬ夜、崖崩れ、断水…石川・珠洲は今
(23) NHK 2023/5/6 珠洲市震度6強 見附島の一部崩れる 金沢市でも住宅被害
(24) NHK 2023/5/6 珠洲市震度6強 国や市の職員が市内の橋やトンネル点検
(25) NHK 2023/5/6 珠洲市の飯田港でコンクリートの岸壁隆起 数か所にわたりひび
(26) 夕刊フジ 2023/5/6 石川で震度6強 災害史に詳しい専門家「大地震起きる周期に入った」と警鐘
 能登半島では、その後も震度5強など地震が相次いだ。夕刊フジで「警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識」(毎週木曜)を連載する武蔵野学院大学の島村英紀特任教授は、「能登はここ数年、群発地震が多く、原因の詳細は分かっていない。さらに規模の大きい地震も警戒しなければならない」と解説する。
 災害史に詳しい立命館大学環太平洋文明研究センターの高橋学特任教授は、「日本列島を東から押す太平洋プレートの動きが活発化し、(東日本の陸側の)北米プレートに影響したとみられる。太平洋プレートは(日本列島の南側にある)フィリピン海プレートも押すため、日本海側の動きは太平洋側とも連動する」と指摘する。
 高橋氏は「南海トラフ地震の前には新潟から鳥取までの日本海側で地震が起きやすい。また、最近は南海トラフの範囲に含まれる沖縄周辺や普段揺れが少ない徳島県北部でも地震が起きている。大地震が起きる周期に入ったといえる」と警鐘を鳴らした。

(27) 共同 2023/5/6 地表に最大20センチのずれ 珠洲市、国土地理院が解析
 石川県珠洲市で震度6強を観測した地震で国土地理院(茨城県つくば市)は6日、珠洲市北部の地表が最大約20センチずれた可能性があると発表した。複数の山地で地すべりとみられる数センチの変動があることも分かった。人工衛星だいち2号の観測データを解析した。
 地殻変動を観測するGNSS連続観測装置によると、珠洲市内で、震源から約2キロの地点では約11センチの隆起を、約8キロ離れた場所では南西方向に約8センチのずれを観測した。データは今後精査する。
 能登地方では2020年12月ごろから地震活動が活発化しており、今月5日の地震までに珠洲市内では約4センチの隆起が確認されていた。

(28) 日刊スポ 2023/5/6 写真ニュース 石川県能登地方で震度6強の地震

(29) 読売 2023/5/6 震度6強の珠洲、20cmの地殻移動…地震調査委「理解が及ばない現象起きている」
 これらの地震活動には地下の流体の移動が関与している可能性があることも、改めて指摘した。平田直委員長(東京大名誉教授)は記者会見で「地下では、まだ私たちの理解が及ばない現象が起きている。引き続き研究を深めていく必要がある」と述べた。
 臨時会では、今回の地震による地殻変動の観測結果も報告された。国土地理院が地球観測衛星「だいち2号」のデータを分析したところ、同県珠洲市北部の震源周辺が上向きもしくは西向きに約20センチ動いていたという。京都大は全地球測位システム(GPS)などの観測で、同市の観測点が西南西方向に約9センチ動いたと報告した。

(30) 北国新聞 2023/5/7 【珠洲地震】惨状「負けとられん」輪島より被害「局地的」
(31) TBS 2023/5/8 震源域が「北側の海域に広がる」 震度6強の石川・能登地方 津波の懸念も
(32) 読売 2024/1/1 石川県能登で立て続けに地震 最大震度7 建物が倒壊し道路ひび割れ
 国内で震度7が観測されたのは、2018年9月に起きた北海道胆振東部地震以来。石川県能登地方では、07年3月に最大震度6強の地震が発生。20年12月以降に地震活動が活発化し、22年6月に同6弱、23年5月にも同6強の地震が起きた。

(33) 気象庁 2024/1/1 石川県能登地方の地震について_震央分布_過去の主な地震(P17)
過去の主な地震
 (1) 1961年08月10日 M:5.3 富山湾
 (2) 1993年02月07日 M:6.6 能登半島沖
 (3) 2007年03月25日 M:6.9 能登半島沖
 「平成19年(2007年)能登半島地震」
 (4) 2022年06月19日 M:5.4 石川県能登地方
 (5) 2023年05月05日 M:6.5 能登半島沖

(34) TBS 2024/1/1 「日本海で発生する地震としては最大級」京都大学・西村卓也教授
 京都大学防災研究所 西村卓也教授:
 地震活動自体は3年くらい前から長期間、続いていました。
 2023年5月5日に発生した地震のマグニチュードが6.5で、これが今までで最大だったのですが、今回のマグニチュードは7.6で、1.1の違いですけれども、地震のエネルギーにすると30倍以上の違いがあります。

(35) 毎日 2024/1/1 「地震起こりやすくなる力続き、今回の大地震に」 専門家
 平松氏は「今回の地震に直接、流体が関係したかは分からない」と断った上で「これまでの流体が関与した地殻変動で、周りの断層に地震を起こしやすくする力がかかっていたのでは」と指摘する。「これまで群発地震活動で最大だった23年5月の地震も、今回の地震もそうした力の影響を受けて起きた地震で、それに加えて流体も直接関与しているかもしれない」

(36) 毎日 2024/1/1 「10本弱の活断層が一斉に動いた可能性」 後藤・兵庫県立大教授
 石川県・能登地方では、2020年12月から地震活動が活発になっており、23年5月には最大震度6強の地震が発生していた。兵庫県立大の後藤忠徳教授(地球物理学)によると、当初は珠洲市の中心部で地震活動が活発だったが、それ以降は徐々に北の方に移動し、能登半島先端のあちこちで地震が起きるようになっていたという。

(37) 地震調査 2024/1/2 令和6年能登半島地震の評価
(38) 東京 2024/1/3 地震の引き金は「地下の水の上昇」か
 能登半島地震のマグニチュード(M)は7.6。群発地震で最も大きかった2023年5月の地震はM6.5(最大震度6強)で、今回は地震のエネルギーにすれば30倍以上になる。「日本海側で起きる地震の規模としては最大級」と、京都大防災研究所の西村卓也教授(測地学)は説明する。


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